難聴は認知症の始まりかも
- 2023年8月17日
- 院長のおはなし
どうもこんにちは。
院長です。
クリニックを始めて3か月半、ちょっと夏休みをいただきました。
本日よりクリニック再開しております。
台風と猛暑で参っている方も多いでしょう、
体調管理に気を付けないといけないですね。
ところで、当院には、物忘れのために来院される患者様も
たくさんいらっしゃるのですが、
拝見していて気になったことがあります。
「耳が遠い方がけっこういらっしゃる」
ことです。
実は
「難聴は、独立した認知症の危険因子である」
のです。
医学誌「Lanset」に掲載された
「Dementia prevention, intervention, and care: 2020 report of the Lancet Commission」
において、
医学的に介入可能な認知症の危険因子として、難聴が8%と筆頭に挙げられております。
難聴による聴覚情報の低下、コミュニケーション障害、うつ、社会的孤立など
難聴と認知症の関連性が指摘されているのですね。
(小川 郁:認知症と加齢性難聴一認知症予防対策における補聴器の役割一.Audiol Jpn 2021:64:37-44.)
難聴は積極的にお薬で治す、というものではなさそうで
補聴器による支援などが必要となってくると思います。
補聴器を用いることで、難聴の方の軽度認知障害の発症危険性を50%以上軽減したり、
軽度認知障害のかたも認知症発症を減少、また認知症への進展を遅らせることができた、
などの研究結果もあります。
最近、うちの〇▽、耳が遠くなったなあ…
などと気になる方がいらっしゃいましたら
ぜひご検討ください。
認知機能低下、お薬での治療などもありますが
お薬ですと副作用があったりいろいろあります。
補聴器使用は、明らかな有害なことはありませんので、
お試しして悪いことはない印象です。
ではではまた、宜しくお願い致します。